雨漏り補修の危険性とは?

室内から雨漏りが! そんな時に、応急処置を考える方は多くいらっしゃるでしょう。
ここで、応急補修の注意点を述べさせて頂きたいと思います。
まず、雨漏りは、必ずしも1箇所から侵入し1箇所から雨漏りが出ているという訳ではない事です。
もしかしたら、目に見えない部分からも雨漏りが発生している可能性があります。

でも、明らかに室内のある個所から雨漏りが発生している。
そんな時、絶対にやってはならない事。それは、その出口を塞ぐ事です。

雨水浸出箇所を、シーリングなどで塞いで、その個所から雨水が出てこなくなったとしても、雨漏りの原因の箇所が塞がっていない訳ですから、出てこなくなった雨水が壁の内部を通って別の箇所から雨漏りが発生します。

その際、壁の内部の電気の線などの箇所に雨漏りが移動すれば、漏電や火災の可能性も出てきます。
雨漏りの修理の際は、どこから、どうやって雨水が侵入し、雨漏りになっているか?原因を突き止めなくては直りません。

また、この辺から雨水が侵入していると安易な予測で、シーリングなどで塞ごうと考えるケースにおいても、意外と多いケースとして、シーリング材を手に持った住居人は、とにかく隙間を埋めようと必死になる事があります。

建物の構造として、雨仕舞いというものがあり、雨水を外に排出しています。(雨仕舞いのついては本コラムでも色々お伝えしておりますのでご参考にしてください)
雨漏りを直そうと必死になるあまり、排出口も塞いでしまい、雨漏りの被害を拡大させてしまうケースが、少なからずあります。

安易な応急処置の結果、大事なお住まいの被害を拡大させないようにして欲しいと思います。
もしも応急処置を行うのであれば、ブルーシートや吸水パックなどを利用して、応急処置を行い、雨漏りの専門家にご相談される事をお勧め致します。
業者を選定する際に、きちんと原因を調べる重要性を説明する事、雨漏り診断士等の雨漏りに対して、知識や経験がある事など確認してください。

雨漏りの被害にあった場合、焦る気持ちは当然出てきます。大きく深呼吸し一度落ち着いてから、行動を起こして頂きたいと切に願っております。

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