雨漏りを呼ぶ納まり(タイル外壁編)

前回、納まりの基本についてお伝えしました。
納まりとはどういった事かが多少でもご理解頂ければ幸いです。
では今回はその納まりについて各部材から簡単ではありますが、見ていきたいと思います。

弊社にて多くの雨漏り発生事例として、ALC外壁下地でその上にタイルが張ってある外壁があります。
主だった原因としては外壁のひび割れがありますが、ALCパネル外壁が動いてしまってのひび割れや、その他原因は様々あります。

またタイルは並べて貼りますからタイルとタイルの間の隙間の目地の処理が大切になります。
ここで、前回の納まりの復習として、パネルとパネルの取り合いがしっかり綺麗に施工されているか?納まりが良いかという事になります。

ここで言う「良い納まり」とは、目地の間隔が揃っていて、縦横の線が直線になっている見栄えが良い事が挙げられます。
この見栄えは実は耐久性に大きく影響しているのです。

また、直接雨漏りの原因になり易いタイル目地として、ひび割れ誘発目地・伸縮調整目地・化粧目地も知っておくべきです。

更に、シーリングの施工も良い納まりを実現するために必要不可欠と言えます。
シーリングについては、2面接着と3面接着の使い分けなども重要ポイントとして挙げられます。

建物の中にはデザインを最重視し尚且つコストも重視した場合で、目地を出来るだけ設けたくないという要望もあるようですが、基本的には認められてはいないのですが、一般の方々はそのような事は知りません。

まずは、構造的な部分がしっかりしている事が最も重要であり、その後にデザイン等を考えた方が良いと感じます。
また、もしデザインが最重要であるならば、構造上問題の無い納まりを提案する必要があるでしょう。

 

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