1次防水と2次防水の働き~後半~

前回の続きです。

2次防水とはどのような部位なのか?
2次防水は主に下葺き材(下張り材)の事を指します。(屋根の場合の表現)
下葺き材は、ルーフィングとも呼ばれています。防水を目的に下地に貼るシート材の材料の事を指しています。

屋根だとアスファルトルーフィング、外壁だと透湿防水シートやアスファルトフェルトが使用され、外からは見えない部位になります。2次防水を目にする機会は殆ど無いと言えます。

万が一1次防水に不具合が発生したとしても、2次防水がしっかりしていればそうそう雨漏りはしないような仕組みになっているのです。
この様に木造系建物は、2段構えで雨水を防いでいるのです。
但し、2次防水に不具合が発生し修理を行う事になると、外壁であれば1次防水の下に設置されていますので、作業工程が多くなり費用は高くなります。

2次防水まで到達した雨水は排出されるようになりますが、この排出機能が雨仕舞いなのです。前回冒頭に、「雨仕舞い」・「1次防水」・「2次防水」が重要であると申し上げました。

ここまで読んで頂いた方には分かると思いますが、残念ながら、少なからず業者の中には塗装をすれば雨漏りが直る可能性がありますという営業トークをしているケースがあります。塗装で根本的に治らないことはお判りだと思います。気を付けて下さい。
もし塗装で雨漏りがしなくなったという場合、1次防水機能が向上したという事です。この場合本当の原因は1次防水と2次防水の両方にあるのですが、2次防水は普段目に見える場所にはありませんから、住んでいる方も気にしないケースが多いのです。

2次防水は目に見えないと言いましたが、実際見えないからという理由から、手抜きや施工不良なども確認できることがあります。施工不良などがある場合、2次防水の機能が著しく低下するケースもありますし、新築後すぐ雨漏りが発生したというケースもあります。

このような仕組みを知っておくと、いざというときにお役に立つ事のではないでしょうか。

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