最近3年での雨漏り発生傾向 ~軒ゼロ住宅~

最近の雨漏り傾向について、チェックするという意味を込めてお伝えできればと思います。

では早速いきましょう。
最近の住宅で、雨漏りの発生傾向においてどのような住宅が多くなってきているのでしょうか?

ここ最近問題になりつつある住宅があります。
それは、「軒ゼロ住宅」と言われています。

軒ゼロ住宅とはどのような住宅なのでしょうか?

まず、軒とは、「屋根の下端で、建物の壁面より外に突出している部分」を指します。この突出部分が限りなくゼロに近い為、このように呼ばれています。
実際には、軒が25cm以下のものを軒ゼロと呼んでいますが、建築業界において通常の軒の長さは、90cm程度と言われております。
しかし、ここ最近の新築物件の殆どは、90cmも軒のある家の方が珍しいと言えるかもしれません。

   

何故、軒ゼロ住宅が増えているのでしょうか?
理由① 居住空間を出来るだけ確保するため(軒の長さは建ぺい率に関わるため)
理由② デザイン重視。スタイリッシュに見えるなど、人気がある為
理由③ コストを抑えられる為(軒を出せばその分、材料費や施工費用が掛かります)

もちろん他にも部材の品質が良くなったからなど様々な理由はあるかと思いますが、デザイン住宅と謳っている住宅の2/3程度は軒ゼロ住宅とも言われるようになってきました。一般住宅全体では、現在1/3程度が軒ゼロ住宅になってきているようです。

居住空間が広くなり、スタイリッシュというメリットが多いように見えますが、日本住宅保証検査機構(JIO)によりますと、「雨漏り事故の7割超が軒ゼロ住宅」というショッキングなデータがあります。これは雨仕舞いが難しいという事も原因かと感じております。

では、軒の出がしっかりある場合のメリットとして、
①雨漏りを防ぐ
②日差しや雨を防ぎ外壁のダメージを減らす
という事が挙げられます。

軒ゼロ住宅のすべてに問題がある訳ではありません。しかしデータとして、雨漏りが発生している住宅に軒ゼロ住宅が多いというのも事実です。

もしあなたのお住まいが、軒ゼロ住宅であった場合、定期的にメンテナンスを行うことをご検討してみては如何でしょうか?

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