中古住宅は日本ではなぜ売れない?
消費税の増税まで1年を切りました。それに伴い中古住宅は日本で売れるようになるのでしょうか。
新築住宅に比べ割安な中古住宅に消費者の目が向く機会にはなるかと思っておりまし、国としても中古住宅活性化の取り組みを行っていますが、個人的にはまだまだ認知や仕組みが整っていないと感じています。
日本においては、大勢の人が、購入するなら新築住宅が良いとの考えがあります。
中古住宅活性化をするにあたり、新築住宅より中古住宅購入のメリットを増やしていかなければ厳しいと思っています。
アメリカやヨーロッパなどでは中古住宅の方が新築より活発です。日本で同じようにしていくためには、
□消費者の生活スタイルの変化
□住宅の耐久性の確保
□住む人がきちんと手入れを行う
これらが挙げられると思いますが、日本においては正直な所、上記3つは現時点では全て当てはまらないと思います。
他にも重要な要素として、品質が不明であること、金額の不透明性がありますが、これについては徐々に動きが出てきております。
品質を国が業界団体を通じ保証する仕組みや、中古住宅に公的なIDを付与して、取引価格の情報等記録する取り組みが動き出しています。
以前のコラムでお伝えしておりますが、建物状況調査(インスペクション)も始まり、それに伴いインスペクションが実施されているなどの条件を満たしており、リフォーム等について情報提供が行われている住宅に「安心R住宅」というラベルが付く制度が始まっています。
この安心R住宅とは、既存住宅流通促進に向けて、中古住宅のマイナスイメージである、「不安」、「分からない」、「汚い」を払拭し、「住みたい」・「買いたい」と思える既存住宅を消費者が選択できるようにする取り組みです。
まだ認知は低いですが、少しずつ土台はできてきていると感じています。
日本でも生活スタイルは、近年大きく変化してきています。住宅は5年位で、生活スタイルに合った家に住み替えるといったスタイルが確立するかもしれません。