木造住宅 工種の隙間に雨漏りのリスク!?
木造住宅を建設する上で、実際は各分野において専門分野を担当する事で完成させていましたが、最近では多能工化が進んでいます。
多能工化とは?
「多能工 生産・施工の現場において、1人が一つの職務だけを受け持つ単能工に対し、1人で複数の異なる作業や工程を遂行する技能を身につけた作業者のことを「多能工」と呼びます。(weblio辞書引用)」
実際、この異業種間での取り合い部分で雨漏り事故が多いというデータもあります。理由としては、各工種の責任が曖昧になったり、連携が不十分の為起きる事が多いとの事で、近年では多能工により、複数の工種をカバーする事で工種の継ぎ目の不具合を無くし、コストや納期の短縮などメリットが多くあり増えているようですが、中には人件費のコスト削減や、良い専門工の手配が出来ずしかたなく多能工を行うという悪い連鎖もあるようです。
結果的に現実では、この多能工作業においての取り合い工事で雨漏りが多く発生しているという残念な報告があります。
これは、知識や経験が少ない職人が担当する事により、基本的なミスなどが発生している可能性が高いと言えます。
1人で、複数の工程を対応すればその分対応工数が増えますから、本来であれば手順書など明確に準備して取り組む必要があります。しかしそのような取り組みをどの程度行っているかは分かりません。築浅住宅で雨漏りの発生が増えている事からも、徹底されていないと言えるのではないでしょうか。
最近多い片流れ屋根の軒ゼロ住宅の場合、屋根工事と壁工事の境目が曖昧になり、工程忘れなど不具合が生じるケースがあるようです。
工種として、大工、防水工、屋根工、サイディング工や左官、板金、塗装、建具、ガラス、設備など様々あります。
中でも大工の一番多能工化が進んでいると言えます。
今後は更に職人の引継ぎがうまくいかなくなり技能の承継が難しくなってくる可能性があるので、事前の手順書などの明確な準備が必要になってくるのではないかと感じています。