■雨漏りと白アリ被害

 雨漏り散水調査に行くお客様の中で、散水の水が、基礎の内部に流れているケースをよく目にします。時には1階の屋根裏に白蟻の蟻道も確認できる場合もございます。これは雨漏りによる2次災害です。シロアリは木材に水分の供給があると発生率が極端に高くなり、特に近年は、断熱性能と気密性高い住宅が多く存在していますので、そうなると雨水の滞留時間(断熱材・木材の内部に留まる時間)も当然長くなります。また、シロアリはウレタンフォーム等の断熱材は大好きです。機械換気が順調に作動していれば問題はないのですが、10年以上経過すると、自然換気に頼っていませんか?高気密住宅は換気機能が低下すると、カビの発生、そしてカビの死骸を好むダニも多く発生すると言われています。早めの発見、修理をお勧めします。

 

■雨漏りによる漏電

長年お住まいの住宅には、人間と同じでいろいろな隙間・キズが出来ます。雨漏りも住宅の老朽化によって、よく見られる現象です。サッシ廻りの隙間、屋根瓦が割れたり外壁に亀裂が入ったいりします。そんな状況から最も怖いのが、漏電による火災や感電です。お部屋内部から確認出来ず、見えない部分の電気回路が雨水によって腐食している可能性もあります。さらに、水は電気を通しやすいので、家の中にいて感電してしまう危険性も出てきます。特に築年数が経過している家には漏電ブレーカーがついていない事もありますので、気づかないうちに被害にあう危険性が大きいです。漏電ブレーカーは漏電が起こった時にすぐにオフになるので、電気関係の知識がない人にも漏電の可能性があることが分かります、回路を遮断することで火災などの被害を抑えます。また、ブレーカーを一つずつオンにして、どの回路が漏電しているかを調べることもできます。また、ブレーカーをオンにしても直ぐオフになってしまう場合は、まだ雨水が乾ききってないケースもありますので、時間に余裕がある場合は、しばらく経ってから再度オンにしてみてください。自宅に設置していない方は早めの導入をお願いします。

 

■雨漏りと火災保険

雨漏りと火災保険の支払いについて結論を先に言いますと保険金は支払われません。同じ雨が原因の水害は支払い基準があるにせよ火災保険の支払い対象です(住宅火災保険、普通火災保険は補償対象外。2010年の商品改定でこれらの取扱いを止めた損保が多い)。雨漏りについてもう少し定義付けをお話しすると、「風、雨、雹もしくは砂塵(砂埃など)の吹込み、これらのものの漏入による損害」が火災保険の支払い対象になっていません。そもそも雨漏りや吹き込みは一般には建物の老朽化などが原因のことが多く、この場合は事故性がありません。台風・雹により、破損した場合(屋根が飛んだ・ガラスが割れた等)の因果関係が証明されれば、火災保険の対象だそうです。

■雨漏りと結露と違い

住宅内に雨が進入している形跡があるものの、それが雨漏りなのか結露なのか分からないという方も多いでしょう。 例えば天井に水が原因だと思われるようなシミが出来ていたとしても、それが結露によるものなのか雨漏りによるものなのかの違いは、業としている私達も調べなければ分かりません。結露は換気が不十分な場合に人の出す湿気やその他生活する為に発生する水蒸気や湿気などが室内に溜まり発生するものです。つまり換気にさえ十分な注意を払っておけば結露による住宅の腐食などを防ぐことが出来ると言えます。 一方雨漏りは住宅が本来であれば防げるはずの雨水の進入を許してしまい発生する現象です。換気をよくしたところで改善は図れないため補修工事などを行なう必要があります。素人が住宅内の水溜りの原因やカビの原因が雨漏りと結露のどちらかなのかを調べたいという場合は、雨が降っている時間帯とそれ以外とでの違いを確認してみるという手段があります。天井裏を覗けるようなら雨が降っている時間帯に覗いてみて、目視で雨漏りが確認できないか水漏れの音がしないか、また湿気の度合いなどを調べてみるのが最も手っ取り早いと言えるでしょう。 野地板(屋根材の下地材)が目視で確認できるようなら結露と雨漏りの違いがはっきり分かるでしょう。野地板の一部が湿っておりそこからポタポタと水滴がタレ落ちているようであれば、それは雨漏りだと判断し、確認後すぐに私たちにご連絡ください。

 

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