自分でする雨漏り対策

●自分で出来る予防策
①新築設計時に雨漏り仕舞いを考慮した間取り外観にする
・屋根勾配を緩くしない・陸屋根にしない・軒先を短くしない・複雑な屋根にしない・天窓を付けない

②宅瑕疵担保責任保険に加入しておく
・雨漏りを発生させない為の予防策というよりも、雨漏りが発生した時の事前予備対策とでもお伝えしておきます。すなわち、雨漏り発生後に、原因究明・過失割合・補修費用準備等の事務手続きがスムーズに進められる様の予防対策です。

③雨漏り発生頻度高い部分を定期的な点検診断を行う
雨漏りの原因の殆どは経年劣化です。雨漏りの発生頻度の高い場所を定期的に劣化診断を行う
・外壁のそり・変形・ひび割れはないか
・サッシ廻り等の開口のシーリングのひび割れ
・塗装の劣化・ひび割れがないか
・外壁緩衝目地シーリングの乾燥・ひび割れがないか
・ベランダやバルコニーの床にひび割れはないか
・屋根材に割れ・剝がれがないか
・棟板金の浮きはないか

●自分で出来る応急処置
■雨漏り時に役立つ吸水シート(吸水パック)室内
「吸水シート」とネットで検索してもらっても手に入りますが、ホームセンターでも最近防災用品コーナーで置いているのを見かけ様になっていますが、使用方法 漏水部に敷くだけでOK、例えば雨漏りをしている屋根裏等に敷くだけで吸水してくれます。屋根裏の場合は、あまり重いと天井板が抜けてしまいますので、サイズ的には5L吸水タイプが良いのでは。大型サイズでは20Lまで吸水可能で、豪雨時の土嚢としても使用出来るそうです。また、屋根裏に吸水シートを据え付ける前に、薄型の受け皿を下に敷いておくと更に安心かと思います。
① 有限岩本商事社
多目的吸水シートアクアシートW400×H500サイズで10L吸水10枚で15,000円
② アレックス㈱社
吸水バックW420×H570サイズで20L吸水20枚で36,000円
② 風船唐綿
吸水バックW370×H280サイズで5L吸水1枚で865円
■雨漏りスプレー(室外)
雨漏りスプレーは、外壁・モルタル・コンクリート細い亀裂・ひび割れや穴を埋め、板金屋根・厚手の繊維テント・帆・雨傘・布バケツ・木部の防水と防腐の効果もある液状スプレーです。乾燥後、塗装出来るものから、出来ないものまでさまざまで、色は無色透明で、容量200mL~300mL程度です。金額は650円~3,800円国内のものは、スプレータイプの他に、ローラー・刷毛を使用する防水材タイプもございます。輸入品のものは、金額も高く、スプレー後塗装も可能な為画期的です。瞬間的なコーティング方法としては手軽に使用できます。また、発砲ウレタンを使用した充填剤もございますが、あまりお勧めしません。

【使用方法】
1.使用前には塗付面のごみ、さび、ほこりなどをふき取ってください。
2.使用前にスプレーをよく振ってください。
3.スプレーと塗付面の間隔は約20cm~30cm程とってください。
4.スプレーするときは、均等にまんべんなく2,3回塗り重ねてください。
5.完全に乾燥するまでは約24時間かかります。

■雨漏り隙間テープ(室外)
突然発生する雨漏りで多くの原因は、建物の外壁と屋根からが殆んどです。ご自身で、その雨漏りを直そうと考えた場合、目に見える原因らしき部分から修理をしていきます。そうなりますと、補修隙間テープのみで考えますと、屋根材・壁材にいかに密着して張れる補修テープを探すかという事になります。
最近では、部分補修用として、波板屋根用・トタン屋根用・瓦屋根用等、解り易く補修部分を明記した補修テープが販売しています。そのテープを使用するのも良いでしょう。
補修隙間テープを大別すると、3つに分かれます。
① プチルゴム系の防水テープと言われる黒いゴムの様なテープ。厚手のタイプ(0.5㎜~2㎜)
② アルミ素材で2M~20M×幅5㎝~7.5㎝程度でロール状、厚みを0.1㎜程度タイプでシルバー色又は屋根色タイプがある
③ アルミ素材にブチルゴム系を重ねてあるタイプ
価格は600円~6,000円と幅広く販売されています。一時の応急処置ですと、ガムテープでも使用が可能です。

【使用方法】
1.使用前には塗付面のごみ、さび、ほこりなどをふき取ってください。
2.テープのカットはカッターナイフを使用してください
3.補修箇所に均等に張り、プラスチックヘラにてテープ内部の空気を抜く様に貼付けてください
4.貼付けスタートは、低い所から張付けてください。
5 重ねて張付けると、更に耐久性が増します。

■雨漏りコーキング(シーリング充填剤)
昔はコーキング材と言われる事が多かったのですが、最近はシーリング材と言われるケースが増えてきました。手軽にできる充填剤による補修方法で、ホームセンター等で販売されています。道具・副資材として、シーリングガン・プライマー液・マスキングテープを同時に使用します。
一般の方にも分かる様に大別すると3つに分かれます。
① 水廻し用に使用させるシリコーン材(1本333mLで価格500円前後)
【使用用途】 台所タイルシンク目地・浴室亀裂目地・洗面台目地等、生活上頻繁にお水が当たる部分に打ち込みます。
② 変性シリコンシーリング材(1本333mLで価格は600円~1,200円前後)
【使用用途】 外壁のひび割れ目地(モルタル外壁・窯業系外壁共使用可)シリコーンより、耐久性が劣ります。また、使用後べた付きや内部の化学物質よる塗膜の汚染が見られます。補修後その上から塗装をする場合は、ノンブリードタイプをご使用ください。また、シーリング材を使用する前に、プライマーと言うボンド材と同じ様に接着性を高める液もございますので必ず同時に購入してください
③ ウレタンシーリング材(1本333mLで価格は4500円~1,000円前後)
【使用用途】 外壁のひび割れ等の補修にも使用は可能ですが、一般的に、塗装を行う事を前提に使用するシーリング材です。良く間違えて買ってしまったと言う声を聞きますが、耐久性が劣るだけで、応急処置的には、十分役割を果たします。購入する際のポイントとしては、ノンブリードタイプを購入してください。また、同じくノンブリードタイプでポリコークという商品もございます。
【使用法用】
1. ひび割れ、穴部のほこり、汚れを拭き取る
2. 奇麗に行う場合は(マスキングテープ)を張り付ける
3. プライマーを刷毛にて塗り込む
4. シーリングガンと言う道具を使用してシーリング材を塗りつける
5. ヘラと言う道具を使用して余分なシーリング材をこすり取る
6. マスキングテープを取り外して完成

●自分で出来る緊急性を伴う場合
雨が降り注いでいる時に、雨漏りの量を少なくしたい・止めたいという時は、エアコンの外冷媒管ホース部の穴埋めに使用するパテ材が役に立ちます。このパテ材は、濡れていても接着性が高く、水にも強く、剥がし易い為、とても手軽です。緊急的にパテ材を使用して、雨が上がった後に、テープ・シーリング等で応急処置という方法が無理がない様に思います。

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